毎日ライフ

毎日ライフ2001年 1月号:鍼灸で治す

鍼灸治療を賢く活用するために

 米国では、CAM(「相補・代替医療」:Complementary and Alternative Medicine)は、「西洋医学的に安全性と有効性が認められていない治療法」の総称なのです。極論すると、FDA(米国食品医薬品局)に認められていないものすべて、ということになります。「カイロ(カイロプラクティックの略)」や「鍼灸」は、米国ではかつてCAMでしたが、厳しい教育制度を課し、現在は現代医学に編入されています。その一方、いまだに「漢方薬」や「指圧」、さらには先端医療もが、米国ではCAMとなるのです。
 米国で医学部と同等の教育を受けて、「正当な医療」と認められているカイロは、日本では単なる民間資格です。
 それを逆に利用して、日本では、わずか数日または数週間の講習で勝手にカイロの民間資格を発行し、あたかも米国のカイロと同じであるかのような巧妙な宣伝を行い、医療消費者を惑わせています。
正式な医療資格資格
 鍼灸
 指圧・按摩
 マッサージ
 柔道整復(柔整、整骨、ほねつぎ)
 整体
 カイロプラクティック(カイロ)
 気功
 足裏マッサージ

月経異常 → 不妊症

 全身の気・血のバランスを整えることによって月経異常の機能回復をはかり、不妊症を治します。

月経の異常と「証」との関係

 経期経量経色経質症状
血虚肝虚証高いめまい・不眠・うつ傾向、色黒
血虚+気虚脾虚証低い倦怠感・食欲不振・下痢・やせ
気虚腎虚証短・長低い無気力・冷え・むくみ・色白・色黒
気虚+オ血肺虚肝実証 暗黒色高い(血塊)神経質・便秘・肩凝り・イライラ・頭痛・色白
オ血脾虚肝実証暗黒色高い(血塊)肥満・下痢・イライラ・頭痛・肩凝り・シミ・ソバカス

逆子 → 異常分娩

 お灸による胎位矯正の有効性は証明されており、専門家の指導下で、自宅で安全に行えます。

英国医師会が鍼治療を承認

 英国医師会科学教育委員会は、:有効性、安全性、および臨床の実際」という報告書を出版しました。
 同委員会は種々の臨床試験の結果を検討し、背腰痛や嘔気・嘔吐(特に手術後)、片頭痛歯痛においては、のほうが他の治療よりも効果があるとするエビデンス(証拠)がある、と結論付けています。
 勧告の中で、「患者が鍼治療を受けられるようにするためには、政策やガイドライン、柔軟な機構が必要であることを考慮すべきだ」と述べています。この勧告は日本にも当てはまるもの、といえるでしょう。

「毎日ライフ」に対するコメント

毎日ライフ2001年 1月号では90〜91ページに索引を設け鍼灸を取り巻く現状についてもコメントしています

 針治療について、一般の方が理解しやすい症例報告もあり、お勧めです。
 読んでみて感じたのは、総じて、丁寧なフォローをした、丁寧なつくりの本だということです。
 一般の方が針治療の治療理論に馴染みがないのをいいことに、雑誌に掲載されている針治療に関する記事は、結果的に手抜きのものが多いのです。
 鍼灸師側にコメントする能力があっても、「おもいっきりテレビに代表されるような単純化したコメント」=「売れるコメント」を書くよう、有言・無言の圧力があったためと推測します。
 こういう単純化は読者を愚弄していると思います。むしろ、丁寧な針治療の考え方は、本を読もうとする人にこそ理解されるものと信じています。
 ですから、2001年 1月号の特集は、一般的に馴染みの少ない針治療について、よくある月刊の健康雑誌としては異例、とも思えるぐらいの編集内容でした。