光化学スモッグの症状を改善する原因への有効な対策と治療方法
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光化学スモッグとは
光化学スモッグとは、光化学反応で生成された有害なスモッグ
光化学スモッグとは、NOx(窒素酸化物)やPAHなどを主体とする一次汚染物質が、太陽からの紫外線を受けて光化学反応を起こすことによって発生するオキシダント(酸化性物質)によるスモッグです。
- 工場や自動車から排出されるNO(一酸化窒素)が、酸素と反応して、NO2(二酸化窒素)になります。この反応は、太陽光の照射(紫外線)下で、PAHが存在すると著しく加速されます
- NO2に、紫外線が照射されると、NO(一酸化窒素)と、O(原子状酸素)に分解されます
- O(原子状酸素)から、オキシダントが生成され、内燃機関が不完全燃焼することで発生したPAHなどと作用して遊離基(ラジカル)が生成されて、反応は連鎖的に進行します
- これらの反応によって、二次汚染物質のオキシダントが生成されます
オキシダントのうち、NO2を除いたものが光化学オキシダントで、その大半がO3(オゾン)です。
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光化学スモッグと炭化水素のPAH
光化学スモッグと炭化水素
燃料蒸発ガス中には、さまざまなPAHが含まれています。PAHは、光化学スモッグ反応を加速したり、有害大気汚染物質を生成したりします。
PAH(多環芳香族炭化水素)とは、炭素原子と水素原子だけでできた多環芳香族化合物の総称です。石油や天然ガスの主成分はPAHやその混合物で、石油化学工業の原料です。
内燃機関の不完全燃焼で発生したPAHは大気汚染物質で、光化学スモッグの原因となります。
人がPAHの蒸気を吸引すると、急性の神経症状を発生したり、シックハウス症候群など慢性症状を引き起こす場合があります。
粒子状物質には高分子のPAHが含まれます。
PAH(多環芳香族炭化水素)には発ガン性物質が多く、石炭の副産物であるコールタールにも多く含まれています。
光化学スモッグ環境下で猛毒成分NPAHの生成も
PM2.5(硫酸塩エアロゾルなど)から、有毒成分PAHも生成されます。
- VOC + NO2 + 紫外線(太陽光線)→ 光化学スモッグ
- 光化学スモッグ + 硫酸塩エアロゾル + PAH + NO2 → 猛毒成分NPAH
光化学スモッグから生成される活性酸素中間体
活性酸素中間体とは、有機物の粒子表面で、オゾンが、本来は不安定なはずの「酸素原子と酸素分子に分解された状態」で1分以上も続いている状態のことです。
光化学オキシダントによって活性酸素中間体が生成されることで、発ガン性やアレルギー性が強い原因物質が生成されてしまいます。
活性酸素中間体がPAHの毒性を強化
PAHの表面に、オゾンが吸着すると、活性酸素中間体を生成します。活性酸素中間体は、PAHを酸化して、さらに毒性の強いPAHキノンを生成します。
活性酸素中間体で花粉症が劇症化
花粉のタンパク質の粒子表面に、オゾンが吸着すると、活性酸素中間体を生成します。
活性酸素中間体は、NO2(二酸化窒素)と反応し、タンパク質のアミノ酸基をニトロ化してしまうため、花粉のアレルギー性が強くなってしまいます。
光化学スモッグ注意報と光化学オキシダント
光化学スモッグ予報・大気汚染物質予報
光化学スモッグ注意報・警報が発令されているとき
屋外での運動を中止し、風向きに考慮して家の窓を閉める等の措置をとって下さい。
手足のしびれ、呼吸困難、失神などの症状が万一生じたときは、医師の手当を受けて下さい。
通常、目がチカチカする、目が痛い等であれば、目を洗う、うがいをするという処置をして安静にすれば大丈夫です。
光化学スモッグ注意報・警報
光化学スモッグ注意報:光化学オキシダント濃度の1時間値が0.12ppm以上。
光化学スモッグ警報 :光化学オキシダント濃度の1時間値が0.24ppm以上。
光化学スモッグの濃度は、北九州、京阪神地区、東京周辺で高くなります。
光化学オキシダント濃度が0.06ppm以上だと、敏感な人は体調不良を訴えます。
光化学オキシダント濃度が0.12ppm以上だと、注意報で、外出は控えめに。
光化学スモッグは、工業地帯だけではなく、盆地も高濃度になるので要注意です。
光化学スモッグが発生しやすい時
光化学スモッグは、日ざしが強く、風の弱い日に濃度が高くなりやすい
4月下旬〜9月。晴れか薄曇りが3時間以上続き、風が弱く温度が24℃以上の時。
中国のPM2.5(硫酸塩エアロゾルなど)から生成された光化学スモッグが偏西風で大量に流れてきた場合は、深夜に濃度が高くなっている場合もあります。
地域によっては(九州の西部では田舎も)、夜中に窓を開けて寝ていると、光化学スモッグ障害を受ける可能性があります。
光化学スモッグ発生の早急な予測体制の整備など、対策が急務です。
光化学スモッグの主成分はオゾンで無色のガス
国立環境研究所の動画で確認すると、中国から日本へ飛来する間、日陰が無い海上で、強烈な紫外線にさらされて、光化学スモッグが増大していく様子が理解できます。
中国からの大気汚染物質が供給された状態で、昼間の晴れた天気の時に発生量が多くなります。湿度が低く、風が弱く、温度が高いと、光化学反応が促進されて、さらに光化学スモッグが発生します。
光化学スモッグの症状は、光化学スモッグ障害
光化学スモッグによる代表的な急性症状
- 頭痛・めまい・吐き気
- 咳、喉の痛み
- 目がチカチカする、目の異物感、目の痛み、涙が出る
- 肌が赤くなる
重症例では、呼吸が苦しい、手足のしびれ、発熱、意識障害、嘔吐など。
光化学スモッグは有毒ガスであるため、マスクによる予防は防毒マスク以外は無効。市販のマスクは保湿効果で肺の働きを楽にする程度。
光化学スモッグの対策と治療
光化学スモッグ注意報が発令されたら、窓を閉めて外出を控えるのが最善の対策で、屋外に干した洗濯物は、夕方になるまで干しっぱなしにした方が安全。
洗眼、うがい、皮膚の清浄。清浄な空気の室内で安静に。重症例では、酸素吸入が必要な場合もあるので、病院へ。
硫酸塩エアロゾルと光化学スモッグの過去データ
光化学スモッグで健康が損なわれている現状を多くの人に知らせてください。
情報の拡散には、twitterなども活用してください。
※国立環境研究所のデータを見やすく表示しています。
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