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リウマチ

Wikipedia:ウィキペディア 関節リウマチ
リウマチ
リウマチ熱
リウマチ学
関節リウマチ メルクマニュアル家庭版
DNAの分解異常による慢性関節リウマチ発症に関する知見科学技術振興機構
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リウマチとは

リウマチとは、一般的には、関節リウマチ

 本来、リウマチとは、筋、腱、靭帯、関節に症状が出る病気の総称です。ですから、腰や肩に痛みがあっても、リウマチと言えます。
 最近は、リウマチという疾患群の一つである「関節リウマチ」を「リウマチ」と呼ぶようになってきたので、このページも、それに従います。

関節リウマチとは

関節リウマチとは、自己免疫が主に手足の関節を侵し、これにより関節痛、関節の変形が生じる炎症性自己免疫疾患です

 関節リウマチ(RA:Rheumatoid Arthritis)は、自己免疫が主に手足の関節を侵し、これにより関節痛、関節の変形が生じる炎症性自己免疫疾患です。しばしば血管、心臓、肺、皮膚、筋肉といった全身臓器にも障害が及びます。

関節リウマチの症状と経過

朝のこわばり 朝起きた時の手の関節がこわばった感じになる。
手の指先から2番目にあたる関節・指のつけ根の関節・手首の関節が侵されやすい。
こわばり感は、朝起きた時に最も強く現れ、動き始めると軽くなる。
多くは30分以上続き、どれくらい続くかが病気の程度ともなる。
痛みと腫れ 関節痛には、関節の炎症と骨の破壊がある。
関節炎はじっとしていても、重くうずくような痛みがある。
骨の破壊の場合は、動かしたり、関節に重みをかけると痛む。
関節炎に侵される関節が、左右対称というのも特徴。
関節の症状は、一定の部分にとどまらず、複数の関節に広がっていく。
侵されやすいのは、手指や手首の関節、次に足の指、さらに足首、膝、肩、肘、股関節など。
首の骨や顎の関節などがも侵される場合も。
関節の変形 関節の炎症が続くと、痛みのために筋肉が緊張して関節が動かしにくくなる。
徐々に関節の軟骨や骨、腱も侵されて、可動範囲が狭くなる。
関節の破壊が進むと、関節が曲ったままの拘縮状態や脱臼、関節の変形が起こる。
悪化すると関節の破壊による機能障害によって、行動の自由が奪われる。

初期 特徴のある自覚症状はなく、だるい・疲れやすいなどの全身症状が出る。
首筋や肩、背中に凝りがあり、足を重く感じたり、便秘が続いたりする。
手の症状では、朝起きた時に、こわばったり、痺れ、手首などにチクッと痛みが走ったり、むくんだりする。
中期 手指などの小関節から手首、足首などの大関節へと違和感を感じ、炎症を起こしている関節が他の関節へと移動していく。
日常生活では、洋服のボタンがかけにくくなったり、正座が困難になったり、体全体への違和感を感じるようになる。
後期 症状が悪化すると、関節の形状に変化が現れ、動作が困難になり、手足も動かしにくくなる。
心身への負担、過労が症状を悪化させることもある。
日常生活では、自分自身で思ったように行動しにくくなる。

関節リウマチの全身症状

リウマトイド結節 肘や膝、指の関節の周辺など、刺激を受けやすい皮膚の下にできる米粒〜そら豆大の硬いしこり。
外からの圧迫を受けやすい後頭部やお尻にできる場合も。痛みが無いので見逃しやすい。
全身症状 疲れやだるさを感じるため、すぐに休みたくなり、食欲も減退して元気がなく、血色も悪くなる。
体重が減ったり、貧血状態になったり、微熱が続くことも。
内臓病変 心臓を包む心膜に炎症が起きる心膜炎。
肺を包む胸膜に炎症が起きる胸膜炎。
肺の組織が硬くなったり萎縮したりする肺繊維症。
目の病変 涙の分泌が低下して起こる乾燥性角結膜炎。
神経病変 感覚や運動に関する末梢神経に対する左右対称の障害。
血管炎 爪のまわりや指先の皮膚に小さな皮下出血。
皮膚の表面が盛り上がって見えるような紫色の斑点。

関節リウマチの治療

 関節リウマチでは、4人中3人の割合で治療によって症状が改善されます。しかし、10人中少なくとも1人は重い機能障害を患います。
 治療法は、単純な保存療法から薬物療法、手術までさまざまです。治療の原則は、体調を整えるためのもので、休息や十分な栄養などが重要です。
 関節の炎症が激しい場合は、動かし続けると関節の炎症が悪化するため、休ませるようにします。多くの場合、一定の休息期間をおけば、関節の痛みは軽減します。活動性が高く、痛みを伴う病期の激しい炎症でも、少しの間ベッドで安静にしていると痛みが軽減することがあります。関節を固定し、動かさずに安静を保つために固定具(スプリント)を使うこともできます。ただし、関節周囲の筋力の低下や関節が固まってしまうことを防ぐには、関節をある程度動かすことも必要です。  規則正しく栄養バランスのとれた食事をすることが大切です。魚類や植物油を多く含み、赤身の肉が少ない食事は、炎症に対して有益な効果が少しあるとされています。ある食物を食べた後に急激に関節が痛むことがある場合は、その食物を食べないようにします。
DMARDs Disease Modifying Antirheumatic Drugs(遅効性抗リウマチ薬)は、病気そのものの改善に使います。
他の目的で使われていた薬も多いです。注射金剤は、抗結核薬。D−ペニシラミンは、ウィルソン病や重金属中毒の薬。サラゾピリンは、潰瘍性大腸炎の薬。これらは、経験的に、関節リウマチに効果があることが分かってきた薬です。
メトトレキサート(リウマトレックス)。
スルファサラジン(アザルフィジン)、ブシラミン(リマチル)、レフルノミド(アラバ)、ミゾリビン、タクロリムス(プログラフ)も使用可能です。
ヒドロキシクロロキンも欧米では使用されていますが、日本では適応ではありません。
アザチオプリン(イムラン)、シクロスポリン(ネオーラル)も効果が示されていますが、日本国内では適応ではありません。
ステロイド 副腎皮質ステロイド薬(プレドニゾロンなど)もDMARDsと同様に、病気の進行を遅らせます。
強力な抗炎症および免疫抑制作用を有し、リウマチにも著効があります。少量を注意して使えば非常に有効です。
長期連用による効果の減弱、離脱困難などの問題もあります。副作用としては、胃腸障害、満月様顔貌、骨粗しょう症などがあります。
DMARDsのみよりもDMARDsにステロイドを加えたほうが病気の進行をさらに遅らせるという研究結果も報告されています。
NSAIDs Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugs(非ステロイド系消炎鎮痛剤)は、抗炎症と鎮痛が目的で、リウマチの進行を阻止したり、関節破壊を防止する作用はありません。
プロピオン酸化合物(ロキソニンなど)は、消炎・鎮痛・解熱作用をバランスよく有し、副作用も比較的少ないため、使いやすい薬剤です。そのほかに、ジクロフェナク(ボルタレン)、インドメタシン(インダシン)、サリチル酸(アスピリン)などがあります。
副作用としては、胃腸障害、皮疹、肝障害、腎障害などがあります。
抗サイトカイン療法 インフリキシマブ(レミケード)、エタネルセプト(エンブレル)は、分子標的薬であるため、強力に作用します。
キャッスルマン病に承認を獲得した国産薬のトシリズマブ(アクテムラ)が関節リウマチの適応についても臨床試験中です。
欧米で承認されているアナキンラは日本では承認されていません。
インフリキシマブの弱点(抗体産生を惹起し徐々に効果が少なくなる)を克服したアダリムマブは欧米で使用可能で、日本でも近日、使用可能の予定です。
その他の治療法 悪性リンパ腫に効果のあるリツキシマブ(リツキサン)、抗生剤であるテトラサイクリン、高脂血症治療薬であるスタチン、多発性骨髄腫治療薬であるサリドマイドの効果や、造血幹細胞移植の効果も検討されています。
抗サイトカイン療法は、治療を継続する必要があります。中止すると、リウマチが再燃します。
 関節リウマチの薬には、腫瘍壊死因子(TNF)阻害薬などもあります。次世代治療薬として、生物学的製剤のインターロイキン-1受容体阻害薬などがあります。効果が強い薬は副作用も強いため、治療中は注意深い観察が必要です。

関節リウマチの原因

 関節リウマチの原因は、ガンなどと同じく複合因子です。
 関節リウマチには、HLA−DR4型の遺伝子が深く関係していると考えられますが、関節リウマチの人でこの型の遺伝子を持つ人は60〜70%で、全ての関節リウマチの人が持っているわけではありません。また健康な人でもこの型の遺伝子を持つ人が40%います。
 リウマチ因子が見つからない関節リウマチの人もいますし、健康な人にリウマチ因子が見つかることもあります。
 農薬、水銀、ヒ素などの重金属の蓄積、ストレス、大気汚染、黄砂、細胞内感染など多くの原因が関係しています。これらはいずれも、私たちの細胞の要であるミトコンドリアという小器官を破壊していきます。そのため、関節リウマチの人は、免疫のバランスが崩れてしまいます。この中でも大きな原因として、細胞内感染があります。
 関節リウマチは、膠原病と同様、喉や腸などのリンパ組織から細菌やウイルスが大量に吸収されたため、全身にばらまかれて発症する場合もあります。関節リウマチの場合、関節の滑膜細胞が細菌やウイルスによる炎症でダメージを受けます。
 リウマチは、死んだ異物に対するIgG抗体を用いた免疫反応による痛みなので、免疫を抑制しすぎずに痛みの症状を軽減すれば、IgGがIgEにクラススイッチされてアレルギーに変わり、最後はサプレッサーT細胞によって抗原に対する免疫が解除されて炎症が収束するという説があります。ステロイド剤を全く使わない「自然後天的免疫寛容」は現実的でないと思うのですが、クラススイッチとサプレッサーT細胞の活性化は重要かと思います。
 免疫のメカニズムは、よく分かっていないことがありますから、代替医療も含め、臨床的に有効な治療方法を活用すべきです。

関節リウマチは、マクロファージでの分解を免れたDNAによっても起こる

 アポトーシスでの細胞死や赤血球の産生過程において、DNAが効率よく分解されないと、関節リウマチを引き起こします。
 関節リウマチでは、発症した関節でTNF(tumor necrosis factor、腫瘍壊死因子)やIL−6(インターロイキン6)が多量に発現していることがわかっています。近年、抗TNF抗体が関節リウマチの治療薬として使われていますが、これは対症療法であり、病気を根治させるものではありません。関節リウマチを根治させるには、病気を引き起こす原因を明らかにする必要があります。
 アポトーシス細胞のDNA分解は、死細胞内でCAD(caspase-activated DNase、DNA分解酵素の一種)によるDNA分解が起こり、その後、死細胞がマクロファージに貪食され、マクロファージ内のリソソームで作用するDNase IIによって、DNA分解が起こります。
 赤血球は骨髄で形成されますが、その最終段階で核は排除され、骨髄のマクロファージによって貪食され、成熟した赤血球となります。この際も、マクロファージに存在するDNase IIによって、DNA分解が起こります。
 DNase II遺伝子を大人になってから除去されたマウスは、体内のさまざまな組織(特に骨髄)のマクロファージで、アポトーシス細胞や赤血球由来のDNAが未分解のまま大量に残ったため、マクロファージが活性化され、TNFを産生しはじめました。
 DNase II遺伝子を欠損させたマウスは歳をとるにしたがって、関節炎の症状を示し、DNase II遺伝子を除去した後8ヶ月目には、全てのマウスで、ほとんどの関節が発症しました。レントゲンで関節を観察すると、関節が顕著に変形しており、骨折している関節も認められました。関節の組織を病理観察すると、骨を覆う滑膜細胞が著しく増殖し、軟骨や骨を破壊していました。この症状は、ヒトの関節リウマチに認められる関節炎と似ています。また、発症した関節ではTNF、IL−6やIL−1・などのサイトカイン遺伝子の発現が10〜50倍に増加していました。さらに、血清中には、ヒトの関節リウマチで認められるリウマチ因子、マトリックスメタロプロテアーゼなどが高濃度に認められました。
 アポトーシス細胞や赤血球前駆細胞から由来するDNAが、効率よく分解されずマクロファージに残存すると、マクロファージが活性化し、その細胞から産生さたTNFによって、関節における滑膜細胞の増殖が誘導されて、関節炎が発症することがマウスの実験からも判明しています。
 マクロファージの異常な活性化が、関節リウマチの原因のひとつです。ヒトの身体では、毎日10億近くの細胞がアポトーシスを起こして死滅し、そのDNAがマクロファージにより分解されます。また、毎日、100億以上の赤血球が骨髄で産生され、赤血球の成熟にあたって排除されたDNAが分解されます。これらのDNA分解がマクロファージで効率よく起こらなければ関節炎を発症する可能性があります。
 アポトーシス細胞や赤血球からのDNAが分解されないと、TNF遺伝子が活性化されます。
 TNFは、バクテリアやウイルスによって感染したマクロファージから産生される自然免疫を担う分子ですから、人間のDNAも、自然免疫を活性化することがあります。

関節リウマチに関する用語集

マクロファージ 免疫機構の一部を担う細胞で、体内に侵入した細菌や、死細胞を貪食し、消化する。
アポトーシス 不要になった細胞や害となる細胞を取り除く細胞死の機構(メカニズム)。
細胞の凝縮(収縮)や核の断片化とともに、DNAが急速に分解され、マクロファージなどの食細胞によって速やかに貪食処理される。
リウマチ 古代ギリシャにおいて「ロイマ(Rheuma、流れの意)」という言葉が起源。
体の中の悪い液体が疾患を引き起こしているという考えに基づいている。
関節を冒す疾患の総称。
サイトカイン 細胞から分泌され、他の細胞に情報伝達を行う物質。免疫や炎症などに関連する。
TNF tumor necrosis factor(腫瘍壊死因子):腫瘍部位に出血性壊死を誘導する因子のサイトカイン。
主に活性化されたマクロファージから産生される。
好中球や血管内皮細胞に作用し、それらの細胞から種々のサイトカイン、プロスタグランジンの産生を促し、生体防御反応に関与。
持続的かつ過剰な活性化は、組織の障害や病気の悪化をもたらす。
IL−6 インターロイキン6。
白血球によって分泌され、細胞間の情報伝達を行う物質の一種。
リソソーム 細胞内の構造体の一つ。膜内に取り込んだ物質を分解する。
DNase II リソソームに存在し、酸性で作用するDNA分解酵素。
ほとんどの細胞に存在し、特にマクロファージには多く存在する。
マトリックスメタロプロテアーゼ 細胞表面構造の代謝に関与する物質。
自然免疫 多くの病原体等に対し、非特異的に抵抗する免疫現象。

関節リウマチの診断基準

 日本リウマチ学会では、早期のリウマチ診断基準として、下記の6項目の内、3項目以上が当てはまれば、早期リウマチと診断しています。
 1)3つ以上の関節の圧痛と運動痛
 2)2つ以上の関節の腫れ
 3)朝のこわばり
 4)リウマトイド結節(皮下結節)
 5)CRP陽性・血沈値が20mm以上
 6)血液検査でリウマトイド因子がある

関節リウマチのガイドライン

 関節リウマチ(RA)に対するTNF阻害療法施行ガイドライン
 抗リウマチ薬の臨床評価方法に関するガイドライン
 診断のマニュアルとEBMに基づく治療ガイドライン : 関節リウマチの診療マニュアル 改訂版
 など。

関節リウマチの検査

 診断のために様々な検査を行います。一回の検査では診断がくだせず、経過を見ながら何回か検査を繰り返す場合もあります。検査結果と問診の情報から、他の病気と識別して、診断をします。
 関節リウマチと診断されると、状態にあわせ治療方針をたてます。診断後も、経過をみて薬や治療法を変えていくことが必要です。薬の副作用や合併症の観察も必要なため、定期的な検査が必要です。
 関節リウマチの人自身が自分の病状を知っておくことも大切です。検査の数値を記録・把握し、意味を理解するよう心がけてください。
X線検査 乳腺撮影用の特殊なフィルムを使うと、骨の萎縮、骨びらん、軟骨の消失により関節の隙間が狭くなっている、骨膜の破壊などの微細な変化を捉えやすくなります。
関節液の検査 関節液が増量。
白血球の数値が著しく増加。
関節液の粘り気は低下、不透明。
リウマチ因子。
免疫複合体。
補体が減少。
尿酸塩結晶があれば、通風。
尿検査 全身性エリテマトーデスで腎障害を伴う:蛋白が検出される。
通風:蛋白と尿酸結晶が検出される。
関節リウマチの治療薬による腎障害:糖や蛋白が検出される。
合併症の検査 シェーグレン症候群、アミロイドーシス、間質性肺炎、肺繊維症など。

関節リウマチの血液検査

炎症反応 赤沈:体内に炎症があると赤血球が沈む速度(赤沈、血沈)が速くなる。
C反応蛋白(CRP):体内に炎症が起こると血液中にCRPという特殊な蛋白が現れる。
免疫学的検査 リウマチ因子:自己抗体であるリウマチ因子をもっているか(健康な人が持っている場合もある)。
抗核抗体:細胞の核に対してできる自己抗体のこと。自己免疫疾患があると陽性に。全身性エリテマトーデスで80%、関節リウマチで20%が陽性。
免疫複合体:自己免疫疾患があると免疫複合体がみられる。関節リウマチの場合は関節液にみつかることが多い。
補体:全身性エリテマトーデスでは血液中の補体が低下。関節リウマチではあまり変化しない。
生化学的検査 血清蛋白分画:血清中にはアルブミンとグロブリンという蛋白質があり、グロブリンはα1、α2、β、γの4種類がある。関節リウマチではα2とγが増加、炎症が慢性で活発な場合はγが増加。
GOP、GPT:薬の副作用での肝機能障害がないか。
血清クレアチニン:薬の副作用が腎機能に出ていないか。
貧血や薬の副作用 末梢血:白血球数が少ない場合は全身性エリテマトーデスか薬の副作用が考えられる。赤血球とヘモグロビンが少ない場合は貧血、薬の副作用による胃潰瘍などが考えられる。
血小板は、リウマチの活動性が高いと増加、減っていると薬の副作用が考えられる。

関節リウマチのリハビリ

 温泉は、リハビリという意味ではかなり有効な治療法です。それはリウマチの原因を治すのではなく、症状を少し軽くして、関節の機能を保つというリハビリの意味です。
 リウマチのリハビリと他の病気のリハビリとの違いは、リウマチは、炎症が強くなったり弱くなったりすることです。それに対応して、リハビリを止めたり、多くやったり、調整しなければなりませんから、医療機関と連携したリハビリが重要です。

関節リウマチの薬と副作用

抗リウマチ薬

 抗リウマチ薬の有効性は、人によって異なり、長期使用により次第に効果が減弱ないし消失し、変更あるいは追加併用を迫られることも少なくありません。
 抗リウマチ薬で、強い副作用が見られた場合は、速やかに減量あるいは中止し、他剤への変更を検討すべきです。
一般名商品名副作用
金チオリンゴ酸ナトリウムシオゾール皮膚炎、たんぱく尿、口内炎、白血球減少、血小板減少など
オーラノフィンリドーラ下痢、胃腸障害、皮疹、口内炎、脱毛、血液障害など
D‐ペニシラミンメタルカプターゼ皮疹、血液障害、胃腸障害、肝・腎障害など
ブシラミンリマチル皮疹、口内炎、胃腸障害、肝・腎障害、血液障害など
ロベンザリットカルフェニール皮疹、胃腸障害、肝・腎障害など
アクタリットオークル、モーバー皮疹、胃腸障害、肝・腎障害など
サラゾスルファピリジンサラゾピリン、アザルフィジンEN皮疹、肝障害、血液障害など

免疫抑制剤

 免疫抑制剤は、リウマチの免疫異常を是正するという意味では、抗リウマチ薬に含まれるという解釈もあります。
一般名商品名副作用
メトトレキサートリウマトレックス皮膚炎、口内炎、肝・腎・骨髄障害、間質性肺炎など
サイクロフォスファミドエンドキサン骨髄抑制、出血性膀胱炎、胃腸障害など
アザチオプリンイムラン血液障害、肝障害、脱毛など
ミゾリビンブレディニン皮疹、胃腸障害、肝・腎障害

関節リウマチの合併症

全身症状発熱、倦怠感、体重減少
血液貧血、白血球の増加または減少
感染症による肺炎や気管支炎、リウマチによる肺病変、抗リウマチ薬による肺炎
皮膚皮膚が萎縮して薄くなる、むくみ
シェーグレン症候群による乾燥性眼病変、リウマチの炎症による上強膜炎、ステロイド薬による白内障
非ステロイド性抗炎症薬の副作用による胃炎、ステロイド薬との併用による胃潰瘍
口腔シェーグレン症候群による唾液量の低下、抗リウマチ薬による口内炎や舌炎
骨粗鬆症による疲労骨折
抗リウマチ薬の副作用による腎障害、ネフローゼ症候群、二次性アミロイド症
血管血管炎による皮膚梗塞・指趾壊疸・皮膚潰瘍

関節リウマチの患者数

 関節リウマチの患者数は、70万人以上とも100万人以上とも言われています。女性は男性の4倍で女性に多いです。発症年齢は30〜50歳代が多く、特に40歳代が最も多いです。

リウマチ因子

リウマチ因子(RF)定量

 リウマチ因子(本当の名称は、リウマトイド因子)(RF)は、血液検査で、血清中に高頻度で出現するIgGのFc部分に対する自己抗体です。
 関節リウマチでは、末梢血や患部に存在するBリンパ球がリウマチ因子(RF)を産生すると考えられています。しかし、関節リウマチでもリウマチ因子(RF)陰性の人が存在し、反対に、健常者や関節リウマチ以外の疾患でもリウマチ因子(RF)が陽性を示すことがあります。RAテストと同じく、リウマチ因子スクリーニング検査として用いられます。
 異常値を示す主な病態・疾患は、リウマチ性疾患(関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症、皮膚筋炎など)、感染性疾患(ウイルス性肝炎、EBウイルス感染症、結核、ハンセン病、梅毒など)、その他の疾患(サルコイドーシス、間質性肺炎、マクログロブリン血症など)などです。

リウマチ因子(RAテスト)

 RAテストで強い陽性反応が出る場合は、関節リウマチや悪性関節リウマチなどの疑いが濃厚となります。しかし、RAテストのみで、リウマチであると断定はできません。正常値は、20IU/mL以下の陰性です。
 リウマチ因子(RA)が高い要因として、リウマチ以外にも、膠原病、結核、慢性肝炎、肝硬変、糖尿病などでも陽性を示す事があります。その他、健康状態にある人でも弱い陽性反応を示す場合もあります。さらに、高齢者は陽性反応が出る割合が高くなります。

リウマチ友の会

 団体名:社団法人 日本リウマチ友の会

日本リウマチ学会

 名称:有限責任中間法人日本リウマチ学会(Japan College of Rheumatology)

リウマチ専門医

 日本リウマチ学会に、リウマチ専門医名簿があります。

リウマチ熱

 リウマチ熱は、関節リウマチとは違う病気です。
 リウマチ熱は、発症初期に関節リウマチと同様の関節炎が起こりますが、その後の経過・治療方法は全く異なります。
 リウマチ熱では、心臓弁膜の障害や他の心臓病が発生し、長い年数をかけて、心臓弁膜症が進行します。

回帰性リウマチ

 回帰性リウマチは、関節リウマチとは、違う病気です。
 回帰性リウマチは、発作性に関節炎を繰り返す疾患で、他の疾患との鑑別が重要です。
 回帰性リウマチであれば、治療は比較的単純で、予後も一部を除いて悪くありません。症状としては、関節痛,関節腫脹を認め、多くの場合関節部位の発赤を伴います。通常、関節炎は、1〜3日から1週間以内で自然に消退します。好発部位は、手指関節、手関節、肘関節、肩関節、足関節、膝関節で、股関節にも出現します。単関節炎を繰り返す場合が多いのですが、2〜3か所に同時に関節炎を認める場合もあります。運動あるいは飲酒などの後に関節炎発作が出現する場合もありますが、誘因を伴わないことも多いようです。午後あるいは夕方に出現することが多いとされています。関節痛を生じる前に関節に違和感を生じることも特徴です。
 回帰性リウマチの診断は、上記の特徴的な症状を認め、他の関節炎を伴う疾患を否定することによってなされます。鑑別の対照となる疾患としては、痛風、偽痛風、関節リウマチが主なものです。関節リウマチでは、多発性の慢性関節炎が認められるので、発作性の関節炎を繰り返す回帰性リウマチとは容易に鑑別することが可能です。
 回帰性リウマチが関節リウマチの初発症状の場合もあり、関節リウマチへの移行の可能性も念頭に経過観察する必要があります。

リウマチの針治療

 リウマチも基本は膠原病と同様の考えで治療します。

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